ベスプレのネタ帳

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明徳義塾対仙台育英【観戦レビュー】

四国王者と東北王者

 

僕の中で、あるいは多くのファンの中で注目していた四国王者と東北王者のカード。

観戦を終えた今、この試合にテーマをあたえるなら、「1-0」だと思います。

 

近代の高校野球の中で1-0というスコアで勝利するというのは中々できることではないと僕は考えています。2-0以上のスコアでは、試合の流れが左右するケースを秘めていますが、1-0にはそれがない。強い、弱いではないピンと伸びた糸が互いのチームに張られていると感じるのです。

 

それは、1-0のスコアの裏には「ひとつのミスで試合がひっくり返る」というプレッシャー。このプレッシャーはイニングを追うごとに大きくなっていきます。野球技術論だけでなく、「勝ちたい、負けたくない」という野球心理論が深く関わっているのです。

 

2回の攻撃で、早々に得点をあげた仙台育英ですが追加点が入りません。

ジリジリと1-0は続きます。

負けたら終わりの甲子園。対戦相手は高校野球界きっての名将と称される馬淵監督率いる明徳義塾。馬淵監督の信条は「耐え勝つ」こと。

1-0のプレッシャーは仙台育英に募っていたことと思います。

 

チャンスを作られるが点を与えない明徳義塾の鍛えられた守備陣。

耐えしのぎ、ムードが高まる明徳義塾。いつ反撃がはじまるのか。

しかし、今度は仙台育英の自慢の投手陣がヒットを与えません。

終わってみれば、1安打完封の投手リレーでの1-0。

 

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仙台育英・伊藤樹投手


点が入らないのではなく、点を与えない。

「迫力のあるマクロな試合ではなく、緻密なミクロな試合」。

あっという間の1時間52分でした。

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